2006年 10月 03日
労働者代表が変われば,職場は変わる・・・かも?
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(『野地便り』に書いたもの再掲)
労働者代表が変われば,職場は変わる・・・かも?
遠藤礼子 - 立命館大学非常勤講師(イタリア語)・ゼネラルユニオン副委員長 -
○労働条件は労働者と使用者が,対等の立場において決定すべきもの?
労働基準法第2条には「労働条件は,労働者と使用者が,対等の立場において決定すべきものである」とあります.これはどういう意味でしょうか?
2005年,立命館では専任教職員の一時金カットが行われましたが,一時金の額も,もちろん労働条件のひとつです.立命館は,労働者や労働組合との合意なく,勝手に一時金の額を減らしました.このように,労働者と使用者は,対等な立場にありません.使用者は一方的に賃下げをする権力を握っています.また,年数上限を迎えた契約職員やアルバイト職員,常勤講師,嘱託講師が,毎年クビになりますが,使用者は首切りをする権力も握っています.
では,このように,圧倒的な権力を持つ使用者と,何の権力も持たない労働者が,労基法第2条に言うように「対等の立場において」労働条件を決定するのは,どうしたら可能になるのでしょうか.日本の労働法は,労使対等にするために,まず労働者の権利を保障し,そして使用者の権力を制限しています.
○労働三権って何だったっけ?
労働者の権利の中心は,憲法にある,労働者の団結権,団体交渉権,団体行動権の労働三権です.これらの権利を保障するために,労働組合法第7条では,団交拒否や支配介入といった,使用者による労組や労組組合員に対する不当労働行為が禁止されています.例えば,立命館大学は,ゼネラルユニオンのビラまきに参加した組合員に対して,このような組合活動を続けるなら契約は更新できないと脅し,ゼネラルユニオンのストライキを誹謗するポスターを全学に張り巡らせ,ストライキ参加者を入試採点業務から排除するなどの行為をしました.ゼネラルユニオンはこれらの行為は不当労働行為であるとして,大阪府労働委員会に救済を申し立て,その審査は2006年9月に結審しました.年度末には命令が出ることになっています.このように,使用者が組合活動を妨害したり弾圧したりすることは厳しく規制されており,不当労働行為を監視する専用の機関(労働委員会)が,設けられています.
この労働三権を的確に行使することで,労働者ははじめて,使用者と対等に労働条件について協議することができるのです.
○労働者の過半数を代表する者の役割
一方で,使用者の権力はどのように制限されているでしょうか.
労働基準法第89条では,主要な労働条件について,就業規則を作成し届け出ることを使用者に義務付けており,第90条では,就業規則の作成や変更の際に「労働者の過半数を代表する者の意見を聴かなければならない」としています.つまり,主要な労働条件を定める就業規則は,使用者が勝手に作ったり,変更したりしていいものではなく,労働者の意見を聴いて作成しなければなりません.
また,労働基準法第32条は,使用者が労働者に,1週間40時間以上,1日8時間以上労働させることを禁止し,第35条は,毎週少なくとも1日の休日を与えることを義務付けています.これが,原則ですが,その例外として,第36条には,それ以上労働させる場合のきまりが定められています.第36条は「労働者の過半数を代表する者との書面による協定をしこれを行政官庁に届け出た場合」は,時間外労働や,休日労働をさせてもいいとしています.
前述の就業規則の場合は「意見を聴かなければならない」というものですが,この時間外労働(残業)の場合は「書面による協定」なので,そのしばりはさらに強いものになります.この時間外労働についての協定は,第36条の36をとって,サブロク協定と呼ばれます.
他にも「労働者の過半数を代表する者」の意見を聴かなければ,使用者が勝手にやってはいけないと定められていることはたくさんあります.つまり「労働者の過半数を代表する者」は,使用者に勝手なことをさせないための重要な役割を担っているのです.
また,上記の労働者の権利の中で説明した,不当労働行為を禁止する条項は,労働者の権利を保障すると同時に,使用者の権力を制限する役割も果たしています.
○労働者の過半数を代表する者の選び方
労働者の過半数を代表する者の選出の仕方は,労働基準法施行規則に「法に規定する協定等をする者を選出することを明らかにして実施される投票、挙手等の方法による手続により選出された者であること」とあるだけで,法律はあまり詳しくは定めていません.
使用者にとっては,当然ながら,労働者の立場よりも,使用者の立場に立って意見を書いてくれる人が望ましいので,しばしば,使用者自らが,使用者に近い立場の人物を,勝手に労働者の過半数を代表する者として指名したりします.また,それよりすこしましな場合でも,ひとりの候補を立てて「不信任投票」(不信任する人は申し出よという掲示等を出し,申し出なかった人は信任しなかったとみなす)といった不明瞭な方法がとられています.もし,このようにして,使用者に近い立場の人物が労働者代表となるならば,使用者の権力を制限する役割を担えるはずがなく,この労働者代表の制度は全く意味のないものとなってしまいます.
立命館では,この何年間か,教職員組合によって,労働者代表選出が行われていましたが,立候補者がひとりなら信任されたものとみなすという方法がとられており,投票や挙手等の方法がとられたことはありませんでした.しかも,立候補受付は,非常に短期間,しかも夏期休暇中にひっそりと行われていましたから,これを民主的な選出方法であったと思う人は少ないでしょう.
○なぜ,突然,今年は投票が行われる?
今年は,教職員組合が選管を作る前の7月1日に,ゼネラルユニオンが選管を作ってしまいました.そして,その後,教職員組合が7月21日に別の選管を作って公示を出しました.その内容は,前年までとは違って,候補者がひとりでも信任の投票をするという内容となっていました.
どうして,教職員組合による選管は今年から選出方法を変えたのでしょうか?今のところ,選管も教職員組合も,それについて一切の説明をしていませんが,2つの選管が「立候補がひとりなら自動当選」という方法をとれば,同じくらい民主的な(あるいは同じくらい非民主的な)方法で選ばれた労働者代表が2人出てしまうことをおそれたのではないでしょうか.
選挙権,被選挙権と同様,選管を作る権利も,全労働者が持っていますから,「立候補がひとりなら自動当選」というやりかたがまかり通るなら,理論上は数限りない労働者代表が選出されてしまう可能性があるのです.
○今年の選挙は民主的?
さて,投票が行われることにはなったものの,教職員組合の選管は,全労働者(全有権者)の過半数の信任票を集めたものを当選とする,という方法をとらずに,「投票しなかった人は,最多得票者を当選人とする投票結果を信任したとみなす」という方法をとることを決定し,そのことを投票開始1週間前の9月19日になってはじめて公示しました.
棄権票を最多得票者の信任票とみなす,という方法は,既に各方面から批判が集まっている通り,労働者の過半数を代表する者の民主的な選出方法とは言えないでしょう.
また,投票が夏季休業後直後であることや,選挙活動が理由の明示なく大幅に制限され,候補者本人および支援者がその制限を守らない場合「当該候補者の被選挙資格を剥奪」という恫喝までかけられているせいで,周知徹底が充分にされていないことも,この選挙の非民主性に拍車をかけています.
○この選挙に投票する意味は?
このような非民主的な選挙なら,投票するのは意味がないと思う人もあるかもしれません.しかしそれでも,有権者の方には,ぜひ,投票に参加していただきたいと思います.最初の方に書いた通り,「労働者の過半数を代表する者」は,あなたが好むと好まざるとにかかわらず,使用者の権力を制限するための,大きな力を持っています.この立命館大学ではじめて行われる労働者代表選挙の方法に疑義があるとしても,また,あなたが支持する候補者が当選しないことがわかっているとしても,多くの労働者が関心を示すことが,労働条件の改悪の阻止や,改善につながるはずです.
なお,棄権した場合は,最多得票者を信任したとみなされます.3人とも不信任の場合は,白票を投じてください(選管はなぜか3人とも不信任の場合の投票方法を公表していませんが,私や他の人からの問い合わせに,白票および無効票は不信任票とみなすと回答していますので,おそらく間違いはないと思います).
○立命館の中での教職員組合の位置
立命館は「多様な雇用形態」の名の下に,様々な非正規雇用のポストを作ってきました.立命館での「多様な雇用形態」には,同一価値労働同一賃金の原則が全く無視されているため,全く公平感の薄いものです.そのため,同じ価値の仕事をしても給料が2倍3倍違うのは,立命館では珍しいことではありません.
そのような中で,教職員組合は,専任教職員だけを組織する組合です.「多様な雇用形態」を消極的にあるいはときに積極的に推進してきたのも教職員組合です.専任教職員の労働条件は,非正規の教職員の労働条件よりも圧倒的に良く,また同時に,専任教職員は非正規の教職員の上司でもあります.専任教職員が非正規の教職員の労働を指揮命令するという関係にあり,その逆はありえません.また非正規教員の人事権は教授会=専任教員が握っています.
このように,学内のヒエラルキーの上半分の構成員を組織するのが,教職員組合です.最初の方で,労使対等という問題について書きましたが,非正規労働者とその組合から見ると,自分たちと,狭い意味での使用者(理事会)の間に,専任教職員とその組合が位置しています.つまり,専任教職員とその組合は,しばしば,非正規労働者とその組合にとって,広い意味での使用者:自分たちを管理する者に見えます.また逆に,専任教職員とその組合にとって,しばしば,非正規労働者とその組合は,自分たちが管理するべき対象と見えます.
その結果,労働者代表が,就業規則への意見書に「(年次有給休暇の)取得日数の上限を定めるべきではないか」という内容の非正規労働者の権利を制限するべきだという意見を書いてしまうようなことがおこります.これは,2005年度の労働者代表(教職員組合の代表者)が,非常勤講師,常勤講師,嘱託講師の就業規則への意見書に本当に書いたことですが,上のような事情を考えれば,教職員組合の代表者である労働者代表の意見が,使用者よりももっと使用者寄りであるとしても,不思議ではありません.
しかし,そのような使用者寄りの意見を書く「労働者代表」に,何の意味があるでしょうか?就業規則作成の際,労働者代表の意見を聴くことが義務付けられているのは,使用者が勝手をしないように労働者の目で監視するためであって,使用者が労働者の管理のためのアドバイスを仰ぐためではありません.
○公約
私が,労働者代表に選出されたなら,協定や意見書の作成の際に,正規非正規の全労働者からできるかぎり広く意見を求めて作成します.また,協定や意見書を作成した場合は,その内容を公表し,報告します.
また,私は,専任教職員の正当な権利を制限したり,労働条件を下げるべきとは考えません.非正規労働者の権利の向上と,労働条件の改善,特に雇用年数上限の廃止は,絶対に必要なことですが,それは,専任教職員の正当な権利を制限したり,労働条件を下げたりしなくても,実現できることです.
○時間外労働について
私は,時間外労働や休日労働には原則反対です.労働者を1日8時間以上,週40時間以上働かせるべきではありません.週40時間でも多いと思います.時間外労働をしなければ職場が回らないとしたら,そのこと自体が間違っています.立命館大学は,労働者に残業を強いる前に,まず,契約職員や事務補助アルバイト職員を3年ごとにクビにするのをやめ,事務補助アルバイトから8月の労働をとりあげることをやめるべきです.残業をしなければ職場が回らないというときに,職員をクビにしたり,仕事をとりあげたりするのは大きな間違いです.また,それと同時に,必要な部署に必要な数の労働者を配置し,その労働条件は出来る限り安定的な雇用にするべきです.
労働者代表が変われば,職場は変わる・・・かも?
遠藤礼子 - 立命館大学非常勤講師(イタリア語)・ゼネラルユニオン副委員長 -
○労働条件は労働者と使用者が,対等の立場において決定すべきもの?
労働基準法第2条には「労働条件は,労働者と使用者が,対等の立場において決定すべきものである」とあります.これはどういう意味でしょうか?
2005年,立命館では専任教職員の一時金カットが行われましたが,一時金の額も,もちろん労働条件のひとつです.立命館は,労働者や労働組合との合意なく,勝手に一時金の額を減らしました.このように,労働者と使用者は,対等な立場にありません.使用者は一方的に賃下げをする権力を握っています.また,年数上限を迎えた契約職員やアルバイト職員,常勤講師,嘱託講師が,毎年クビになりますが,使用者は首切りをする権力も握っています.
では,このように,圧倒的な権力を持つ使用者と,何の権力も持たない労働者が,労基法第2条に言うように「対等の立場において」労働条件を決定するのは,どうしたら可能になるのでしょうか.日本の労働法は,労使対等にするために,まず労働者の権利を保障し,そして使用者の権力を制限しています.
○労働三権って何だったっけ?
労働者の権利の中心は,憲法にある,労働者の団結権,団体交渉権,団体行動権の労働三権です.これらの権利を保障するために,労働組合法第7条では,団交拒否や支配介入といった,使用者による労組や労組組合員に対する不当労働行為が禁止されています.例えば,立命館大学は,ゼネラルユニオンのビラまきに参加した組合員に対して,このような組合活動を続けるなら契約は更新できないと脅し,ゼネラルユニオンのストライキを誹謗するポスターを全学に張り巡らせ,ストライキ参加者を入試採点業務から排除するなどの行為をしました.ゼネラルユニオンはこれらの行為は不当労働行為であるとして,大阪府労働委員会に救済を申し立て,その審査は2006年9月に結審しました.年度末には命令が出ることになっています.このように,使用者が組合活動を妨害したり弾圧したりすることは厳しく規制されており,不当労働行為を監視する専用の機関(労働委員会)が,設けられています.
この労働三権を的確に行使することで,労働者ははじめて,使用者と対等に労働条件について協議することができるのです.
○労働者の過半数を代表する者の役割
一方で,使用者の権力はどのように制限されているでしょうか.
労働基準法第89条では,主要な労働条件について,就業規則を作成し届け出ることを使用者に義務付けており,第90条では,就業規則の作成や変更の際に「労働者の過半数を代表する者の意見を聴かなければならない」としています.つまり,主要な労働条件を定める就業規則は,使用者が勝手に作ったり,変更したりしていいものではなく,労働者の意見を聴いて作成しなければなりません.
また,労働基準法第32条は,使用者が労働者に,1週間40時間以上,1日8時間以上労働させることを禁止し,第35条は,毎週少なくとも1日の休日を与えることを義務付けています.これが,原則ですが,その例外として,第36条には,それ以上労働させる場合のきまりが定められています.第36条は「労働者の過半数を代表する者との書面による協定をしこれを行政官庁に届け出た場合」は,時間外労働や,休日労働をさせてもいいとしています.
前述の就業規則の場合は「意見を聴かなければならない」というものですが,この時間外労働(残業)の場合は「書面による協定」なので,そのしばりはさらに強いものになります.この時間外労働についての協定は,第36条の36をとって,サブロク協定と呼ばれます.
他にも「労働者の過半数を代表する者」の意見を聴かなければ,使用者が勝手にやってはいけないと定められていることはたくさんあります.つまり「労働者の過半数を代表する者」は,使用者に勝手なことをさせないための重要な役割を担っているのです.
また,上記の労働者の権利の中で説明した,不当労働行為を禁止する条項は,労働者の権利を保障すると同時に,使用者の権力を制限する役割も果たしています.
○労働者の過半数を代表する者の選び方
労働者の過半数を代表する者の選出の仕方は,労働基準法施行規則に「法に規定する協定等をする者を選出することを明らかにして実施される投票、挙手等の方法による手続により選出された者であること」とあるだけで,法律はあまり詳しくは定めていません.
使用者にとっては,当然ながら,労働者の立場よりも,使用者の立場に立って意見を書いてくれる人が望ましいので,しばしば,使用者自らが,使用者に近い立場の人物を,勝手に労働者の過半数を代表する者として指名したりします.また,それよりすこしましな場合でも,ひとりの候補を立てて「不信任投票」(不信任する人は申し出よという掲示等を出し,申し出なかった人は信任しなかったとみなす)といった不明瞭な方法がとられています.もし,このようにして,使用者に近い立場の人物が労働者代表となるならば,使用者の権力を制限する役割を担えるはずがなく,この労働者代表の制度は全く意味のないものとなってしまいます.
立命館では,この何年間か,教職員組合によって,労働者代表選出が行われていましたが,立候補者がひとりなら信任されたものとみなすという方法がとられており,投票や挙手等の方法がとられたことはありませんでした.しかも,立候補受付は,非常に短期間,しかも夏期休暇中にひっそりと行われていましたから,これを民主的な選出方法であったと思う人は少ないでしょう.
○なぜ,突然,今年は投票が行われる?
今年は,教職員組合が選管を作る前の7月1日に,ゼネラルユニオンが選管を作ってしまいました.そして,その後,教職員組合が7月21日に別の選管を作って公示を出しました.その内容は,前年までとは違って,候補者がひとりでも信任の投票をするという内容となっていました.
どうして,教職員組合による選管は今年から選出方法を変えたのでしょうか?今のところ,選管も教職員組合も,それについて一切の説明をしていませんが,2つの選管が「立候補がひとりなら自動当選」という方法をとれば,同じくらい民主的な(あるいは同じくらい非民主的な)方法で選ばれた労働者代表が2人出てしまうことをおそれたのではないでしょうか.
選挙権,被選挙権と同様,選管を作る権利も,全労働者が持っていますから,「立候補がひとりなら自動当選」というやりかたがまかり通るなら,理論上は数限りない労働者代表が選出されてしまう可能性があるのです.
○今年の選挙は民主的?
さて,投票が行われることにはなったものの,教職員組合の選管は,全労働者(全有権者)の過半数の信任票を集めたものを当選とする,という方法をとらずに,「投票しなかった人は,最多得票者を当選人とする投票結果を信任したとみなす」という方法をとることを決定し,そのことを投票開始1週間前の9月19日になってはじめて公示しました.
棄権票を最多得票者の信任票とみなす,という方法は,既に各方面から批判が集まっている通り,労働者の過半数を代表する者の民主的な選出方法とは言えないでしょう.
また,投票が夏季休業後直後であることや,選挙活動が理由の明示なく大幅に制限され,候補者本人および支援者がその制限を守らない場合「当該候補者の被選挙資格を剥奪」という恫喝までかけられているせいで,周知徹底が充分にされていないことも,この選挙の非民主性に拍車をかけています.
○この選挙に投票する意味は?
このような非民主的な選挙なら,投票するのは意味がないと思う人もあるかもしれません.しかしそれでも,有権者の方には,ぜひ,投票に参加していただきたいと思います.最初の方に書いた通り,「労働者の過半数を代表する者」は,あなたが好むと好まざるとにかかわらず,使用者の権力を制限するための,大きな力を持っています.この立命館大学ではじめて行われる労働者代表選挙の方法に疑義があるとしても,また,あなたが支持する候補者が当選しないことがわかっているとしても,多くの労働者が関心を示すことが,労働条件の改悪の阻止や,改善につながるはずです.
なお,棄権した場合は,最多得票者を信任したとみなされます.3人とも不信任の場合は,白票を投じてください(選管はなぜか3人とも不信任の場合の投票方法を公表していませんが,私や他の人からの問い合わせに,白票および無効票は不信任票とみなすと回答していますので,おそらく間違いはないと思います).
○立命館の中での教職員組合の位置
立命館は「多様な雇用形態」の名の下に,様々な非正規雇用のポストを作ってきました.立命館での「多様な雇用形態」には,同一価値労働同一賃金の原則が全く無視されているため,全く公平感の薄いものです.そのため,同じ価値の仕事をしても給料が2倍3倍違うのは,立命館では珍しいことではありません.
そのような中で,教職員組合は,専任教職員だけを組織する組合です.「多様な雇用形態」を消極的にあるいはときに積極的に推進してきたのも教職員組合です.専任教職員の労働条件は,非正規の教職員の労働条件よりも圧倒的に良く,また同時に,専任教職員は非正規の教職員の上司でもあります.専任教職員が非正規の教職員の労働を指揮命令するという関係にあり,その逆はありえません.また非正規教員の人事権は教授会=専任教員が握っています.
このように,学内のヒエラルキーの上半分の構成員を組織するのが,教職員組合です.最初の方で,労使対等という問題について書きましたが,非正規労働者とその組合から見ると,自分たちと,狭い意味での使用者(理事会)の間に,専任教職員とその組合が位置しています.つまり,専任教職員とその組合は,しばしば,非正規労働者とその組合にとって,広い意味での使用者:自分たちを管理する者に見えます.また逆に,専任教職員とその組合にとって,しばしば,非正規労働者とその組合は,自分たちが管理するべき対象と見えます.
その結果,労働者代表が,就業規則への意見書に「(年次有給休暇の)取得日数の上限を定めるべきではないか」という内容の非正規労働者の権利を制限するべきだという意見を書いてしまうようなことがおこります.これは,2005年度の労働者代表(教職員組合の代表者)が,非常勤講師,常勤講師,嘱託講師の就業規則への意見書に本当に書いたことですが,上のような事情を考えれば,教職員組合の代表者である労働者代表の意見が,使用者よりももっと使用者寄りであるとしても,不思議ではありません.
しかし,そのような使用者寄りの意見を書く「労働者代表」に,何の意味があるでしょうか?就業規則作成の際,労働者代表の意見を聴くことが義務付けられているのは,使用者が勝手をしないように労働者の目で監視するためであって,使用者が労働者の管理のためのアドバイスを仰ぐためではありません.
○公約
私が,労働者代表に選出されたなら,協定や意見書の作成の際に,正規非正規の全労働者からできるかぎり広く意見を求めて作成します.また,協定や意見書を作成した場合は,その内容を公表し,報告します.
また,私は,専任教職員の正当な権利を制限したり,労働条件を下げるべきとは考えません.非正規労働者の権利の向上と,労働条件の改善,特に雇用年数上限の廃止は,絶対に必要なことですが,それは,専任教職員の正当な権利を制限したり,労働条件を下げたりしなくても,実現できることです.
○時間外労働について
私は,時間外労働や休日労働には原則反対です.労働者を1日8時間以上,週40時間以上働かせるべきではありません.週40時間でも多いと思います.時間外労働をしなければ職場が回らないとしたら,そのこと自体が間違っています.立命館大学は,労働者に残業を強いる前に,まず,契約職員や事務補助アルバイト職員を3年ごとにクビにするのをやめ,事務補助アルバイトから8月の労働をとりあげることをやめるべきです.残業をしなければ職場が回らないというときに,職員をクビにしたり,仕事をとりあげたりするのは大きな間違いです.また,それと同時に,必要な部署に必要な数の労働者を配置し,その労働条件は出来る限り安定的な雇用にするべきです.
by gurits
| 2006-10-03 08:07
| 従業員代表

