立命館でのアウトソーシング:次はあなたの仕事が危ない?
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映像学部1回生の英語の授業が、「Seico学園」という会社に委託されているのです。私たちの知る限りでは、この会社は以前、関西外大に講師を派遣しています。新設コースを教えている講師は、現在のところ週4コマのみ、月1単位につき2万円しか支払われていません。これは現行の非常勤教師と比べても5000円も低い賃金です。関西圏の語学教師の間に広く出回ったこの仕事の募集広告メールには、「最高の仕事というわけではないが、大学で働きたい人の足がかりには理想的かも」とありました。
さらに心配なのは、各学部に、次年度から外部委託できそうな授業を提案するよう、大学側から指示があったという話です。今のところ、委託の試みは映像学部だけですが、大学側の思うままにしておくと、現在は直接雇用されている非常勤講師、そして、最終的には他の教職員も、コマを減らされたり、立命館での仕事がまったくなくなってしまったりすることになるかもしれません。
立命館の採用している請負契約制度下では、大学が、授業内容、教材、また雇用される教師について、指示することは違法です。このことは、果たして大学が授業の管理について完全に責任をもてるのかという問題を提起しています。昨年の文部科学省のガイドラインには、請負契約による講師は直接雇用されている教員を補助する業務に限定されることになるとありました。すでに大阪学院大では、同様の制度が廃止に追い込まれています。枚方市教委も、ゼネラルユニオンからの圧力をうけ、最近、独自の請負制度を廃止し、派遣されている教師を直接雇用することを発表しました。
ゼネラルユニオンは、仕事を外注に出そうとすることには全面的に反対です。アウトソーシングにより、既存の労働者の雇用、賃金、労働条件は脅かされ、派遣される労働者は搾取されることになります。また、雇用関係の法律を守り、教師を管理する責任は、大学本体から民間企業に振られます。大学の指揮権は、請負企業との契約を更新するかどうかに限られます。授業を外部委託するのは、大学が自身の学生の教育を管理する能力を信じていないというようなものです。学生の教育を脅かし、うまくいっている現行の授業をも脅かすことになるでしょう。わざわざ立命館を選んで入学してきた学生にとっては、関西外大に講師を派遣しているのと同じ会社の授業を受けているというのはショックかもしれません。つまるところ、アウトソーシングは、教職員を痛めつけ、立命館の教育に害を与える後退であると、ユニオンは確信しています。
ゼネラルユニオンは以下のことを立命館の経営陣に要求していきます。
◆ アウトソーシング反対!
◆ コマ減らし、直接雇用の労働者の雇用削減に反対!
◆ 立命館は、現在派遣されている教師を全員直接雇用
するよう申し出ること。
ゼネラルユニオン立命館支部 Tel: 06-6352-9630
Mail: endoアットgeneralunion.org
07.4.22.